空は
圧倒的な光を放つ
無邪気な子供
夢追い人の旅は巡る
盲目の幻は
崇高な光を放ち続ける
森の妖精たちの囁きは
広がり 繋がり
絡み合う蜘蛛の巣
不穏な小川は
次第にかさを増し
加速していく
やがて絶望の滝へ辿り着くと
巨大な壺に堕ちていく
渦巻く轟音に
消えていく意識
漂着して
目が覚める
見知らぬ世界は
妙な既視感があった
何ひとつ変わってなどない
ここは元の世界だ
目の前にぽっかりと口を開けた
裏切りの洞窟
無力な大地に根づいた
神々の罠
自らにかけた呪いの霧は
姿を変え 形を変え
時を越え
振り子は大きくなっていく
振り切り
ぶつかり
弾け飛んだ破片は
胸の扉に突き刺さった
針のように細く繊細で
真っ直ぐな光は
封印を解く鍵だった
扉を開くと
その先に在ったのは
聖なる炎
照らすのは外の世界ではない
それは内に宿る種火そのもの
長い歴史を繰り返してきた
咲いては散った日々
目蓋の裏に蘇る夢の跡は
天の川を流れて
今と繋がっている
終わりは
広大な始まり
胎動に触れるのは
この惑星
フラクタル
浮力