浮力

夜空の煌めきは白んでいく空に溶けていくやがて生まれる朝の光に世界はひとつになる木々も 川も消えていったあの星も言葉は無限の色彩のその一端を表す姿を変え 形を変え流れゆくソラの瞬間果てしない創造の中で言葉は活きる時代は生きる今日もまた紺碧の虹...

見上げた空はここにある薄墨の日々をめくって夕焼けに照らされて真っ赤な太陽を何度も追いかけてタイムカプセルみたいに私達はこの空で繋がっている奥深く折りたたまれた螺旋の記憶調和四季に息づく内なる光始まりも終わりもなく天と地を満たし星々を浮かべた...

この庭はあなたの呼吸地球の彩り私の空清く正しくあろうと願い正義という名のその蓋は重く 深く 沈み込む気づけばその身は飲まれていた見返りの底無し沼朦朧とした意識の中走馬灯はゆっくりとほつれ　ほどけ綻び始める真の眼が真紅の渦を昇華して一期一会の...

世界は引き裂かれた絵画バラバラになったパズル人生は散らばった無数のピースを集めて世界の記憶を取り戻すゲームだ真実は自分の中にしかないそれを孤独というだから世界はひとつになる繋がるそれは取り憑いたり飲み込んだりすることじゃない怖れで縛り付ける...

翠玉の河が広がっている止水に溶け込んだ世界緩やかな時の流れその先に息をのむ程の落差広大な滝は霧ひとつなく静寂のベールとなって垂直に下り再び眼下に広がる大河突然視界を遮った翠玉を埋め尽くす巨大な鯉鏡に映ったような鮮やかな紅白真っ白になった方向...

泳いでいる無色の海原を漂っている移りゆく溶媒共鳴し融合する創造のプリズムが取り出し映し出す瞬間という色彩