朧な闇に
浮かぶ満月
恐れの先に 現れた扉
走って飛び込む
そこは
未来という名の亡霊が漂う
終わりのない 迷いの森
尽きることのない
無限のループ
どこへ行こうとしているの?
あなたはどこから来たの?
あなたの願い事はなに?
どうして生まれてきたの?
木々のざわめき
立ち止まり 目を閉じる
この森は 自らを映し出す
大きな鏡
亡霊は自分だった
そのことに気づくと
森を抜けていた
希望は 未来じゃない
今 ここに在る実感
今 息吹が蘇る瞬間
いのちが震える この瞬間
今を取り戻す この瞬間
希望は
今この瞬間の 凱旋
雲が去った
鮮明な月
一直線に繋がる
突き抜ける灯り
万華鏡を覗き込むように